監督が主役のサッカー漫画。Jリーグの裏側も分かる『GIANT KILLING』

残留争いの常連だった弱小J1サッカークラブ「ETU」に新監督がやってきた。かつてETUで活躍し、日本代表の絶対的エースだった、その名も達海猛!

とある事情で現役を引退し日本サッカー界から離れていた達海が、複雑な思いを抱えつつも古巣の立て直しを決意する。

かつての自身のプレースタイルのように飄々と、型破りな方法で!「弱いチームが強い奴らをやっつける。痛快だろ?」そんな反骨心をモットーに!

弱小クラブの生き残りを賭けた「大番狂わせ」がいま幕を開ける――。

出典『GIANT KILLING』

ということでサッカー漫画の『GIANT KILLING』を紹介します。

最近Jリーガーからも「ジャイアントキリングを起こす」といった発言をよく聞くようになりました。やっぱり皆読んでるんだろうなー(笑)。なんたって、Jリーグを取り巻く環境がものすごくリアルに描かれてますからね。面白いポイントを紹介していきましょう!

「大番狂わせ」の気持ちよさ

やっぱり気持ちいいんですよ、「大番狂わせ」って。弱い奴がもがきながらも強い奴をやっつける。逆境であればあるほど、ひっくり返った時のカタルシスが得られる。この漫画がまさにそうなんですよね。

達海が監督に就任したETUはこの10年低迷。その建て直しにまずやったのがチームの大改革です。よく『GIANT KILLING』がチーム論として引き合いに出されるのは、改革の内容が細かく描かれているからなんですよね。

しかも、そこは「策士」の達海。飄々と、荒療治や奇策を連発します。例えば、主力メンバーを有無を言わさずスタメン落ちしたりして、当然、チーム内には反発も生まれるわけです。しかし、達海のやることはすべてに意味がある。次第にチームの成績が上向いていくことで、チーム内の雰囲気は変わっていきます。

さらに地元サポーターをはじめ、街の雰囲気まで変わっていきます。そうして大きな旋風となっていくのですが、そのストーリーに無理がないからこそ、「大番狂わせ」という主題に説得力が出ています。

とはいえ、まだまだ変わり始めたばかり。実際にはまだ何も変わってない時期に、達海が全ライバルチームの監督やメディアが集まる場で、こんなことを言い放ちます。

想像してみて。
ETUみたいな貧乏な弱小クラブが、
すげえフットボールして、
強豪クラブをバッタバッタとなぎ倒す。
痛快だろ?
まー見てなって。
この国の今年のサッカー界、
俺が面白くしてやるよ。

出典『GIANT KILLING』

こうやってハードルを上げるからこそ、「大番狂わせ」の瞬間が最高に盛り上がるわけです。

登場人物の魅力

Jリーグの話なので、とにかく登場人物が多い。なのに、個性的に描き分けているのがすごい。中にはとんでもなく魅力的なキャラが生まれてくるわけで。それも『GIANT KILLING』の特長となっています。

まずは達海猛。大胆で飄々としてて、それなのに選手一人ひとりの特性、状態、性格まで細かく観察する。必要なら徹底的に親身になる。ギャップ萌ってヤツですね(笑)監督としても優れた戦術眼を発揮してくれるので、監督目線でしっかりとサッカーが楽しめます。あ、監督ってそんな風に考えるんだ、とかね。

もう1人。強烈に輝いているキャラがいます。ETUの椿大介という選手。実は、このキャラが存在する時点でこの漫画はオススメだったりするんですが、この漫画における「成長要素」の核となっています。初めはオドオドしていてプレーしてもミスばかり。ところが達海の下で真価を発揮し、次第にチームのエースとして欠かせない存在になっていきます。

彼の過去の育成者たちは口をそろえてこう言ったそうです。

10回のうち9回はヘマをするが、
たった1回、輝かしいプレーで
すべての人を魅了する。

チームがピンチな時こそ、突然翼を得たようにグラウンドで躍動を始めるんですね。それがもうワクワクな描写なので、やがては彼の試合が読みたくて次巻が待ち切れなくなってしまうんです。

出典『GIANT KILLING』

Jリーグの裏側まで見せてくれる

もう1つ、他のサッカー漫画と決定的に違うのは、試合の話だけでなく、Jリーグを取り巻く現実問題も浮き彫りにしている点です。例えば、クラブの経営問題、スポンサーとの契約、地域やサポーターとの関係、プロ選手としての理想と現実など。このあたりの「大人の事情」ともいえる話が結構赤裸々に描かれているんですね。「あ、Jリーグの裏側ってこんな感じなんだ」と目から鱗をはがしてくれるところが、他とは一線を画している気がします。

出典『GIANT KILLING』

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